労働市場は今後二極化していく

そうしたケースが増えれば、より多くの人が自己研鑽や学びなおしの重要性に気づくだろう。学びなおしによって、より成長期待が高く賃金水準も高い分野での就業を目指す人も増える。そうした労働市場の環境を整備するために、政府はリカレント教育や職業訓練、働く意欲が低下した人への就業の意識づけなどに向けた取り組みを強化すればよい。

一方、2024年問題に直面する物流業界のように人手確保が困難になる企業、分野も増えるだろう。配送の混乱、遅延などの負の影響を抑えるために、政府は省人化投資の支援や規制緩和の実施なども急ぐべきだ。

わたしたちに求められることは、たゆむことなく能力を磨き、より有効に実力を発揮できる分野を見つけることだ。それは、給与だけでなく、自らのやりがいや満足感を高め、より良い人生を送ることにつながる。そうした観点から、流動性の上昇などわが国の労働市場が変わりつつあることは重要だ。

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