“代わり”をみつけ出そうとする心理

日本は今まさにその時期にいるんだな。

芸能人じゃなくなって、マスコミの人じゃなくたって、ただテレビを見ている側の一般人の私ですら、噂は聞いたことがあった。お茶の間の一般人でも耳にしたことがある人は多かったと思う。噂であってほしいし、深く考えずに過ごしてきた。

真相が明らかになって、噂じゃなかったと分かって、ショックだし悲しいし、怒りが湧く。本人が「良い功績を遺した人」として讃えられ愛されたまま亡くなってしまったから、“ジャニー喜多川の代わり”を探してみつけ出そうとするのは、人の心理として自然なことなんだと思う。

誰もが最も就きたくないポジション

ワイドショーの報道によると、新社長に外部の人材を頼んだけど全部断られてしまったから、東山氏が就任したという。確かに誰もが今「最も就きたくないポジション」だと思うだろう。だってジャニー喜多川本人じゃないのに、まるでジャニー喜多川本人かのように、みんなから責められるんだもの。

新社長の東山紀之氏は、小6の時にジャニー喜多川にスカウトされて事務所入りしている。

ジャニー喜多川から受けた性被害について服部吉次さん(78歳)が「70年前の8歳の時」と話している。

つまりジャニー喜多川は、それが明るみにはなっていなくても、事実として1953年の時点で児童への性虐待を繰り返している男だった。その25年後の1978年、その男に東山氏はスカウトされている。東山氏がジャニー喜多川から直接の性的虐待の被害に遭ったことがあるかの有無は全く関係なく、「男児への性虐待を過去にしたことがある男にスカウトされてその男が取り仕切る事務所に所属する」こと自体が児童虐待の被害そのものと言っていいと思う。

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