余計なことを考えて楽しみを減らすバカ

“推し”を持つことで、自分自身の成長にも繋がります。“推し”の努力や成功を見て学ぶことで、自分の人生にも前向きな影響を与えることができます。

また、“推し”の失敗や苦悩に共感し、彼らが立ち直る姿を見ることで、自分自身も困難に立ち向かう勇気や根気を身につけることができ、さらに“推し”の作品や活動を通じて、新しいアイデアや考え方、価値観に触れることができ、その結果、自分の視野が広がり、人生が豊かになるというもっともらしい意見もあります。

中田考『どうせ死ぬ この世は遊び 人は皆 1日1講義1ヶ月で心が軽くなる考えかた』(実業之日本社)

しかしこれは使ったお金に価値を感じたい、大金を使うのにそれなりの理由がほしいという、卑しい性根からきている不純な主張です。

“推し”の成功に喜びを感じることはもちろんあるでしょうが、だからといって自分の人生がそれで良くなるなんてことはありません。

カリフ制再興のようなこの世を超えた大望でも抱いていない限り、不純な意図は、一途さが命の“推し活”をダメにします。二を追う者は一をも得ず、です。あなたはただ楽しむために時間とお金を“推し”につぎ込んでいる。

それだけですし、それでいいのです。余計なことを考えて楽しみを減らすことほどバカなことはありません。

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