個人ロッカー制で片づけ術を自然に学ぶ

わが家ではそれぞれの個室はないのですが、それぞれのロッカーがあります。学校のカバン、リュック、お出かけバッグ、プールバッグ、教科書類、各自の私物が収められています。自分たちがつくった工作もロッカーにポイポイ入れてあるのですが、いっぱいになってぐちゃぐちゃになってくると、「要る、要らないしようか?」と声をかけます。

筆者撮影
個室はなくても、個人ロッカー制。物があふれてくると、片づけが始まる。

各自が自分でこれは要る、これは要らないと判断し、整理します。上の子たちはもう自分で判断することができるのですが、下の子たちはまだ自分だけで判断しようとすると全部とっておきたい! となってしまいます。なので少し大人がサポートしています。

まずは必要なものを選びます。次に欲しいものを選びます。「全部取っておきたいけど、全部取っておくと他の人のところまで使ってしまうよね。自分のところに人のものまで入ってきたら嫌だね。自分の棚に入るだけにしようね。何個なら入るかな? 絶対に取っておきたい順番に選ぼう」と一緒に考えます。

また、学期末にも学用品も含め要る、要らないの選別と使い切ってしまったものの補充の確認をするようにしています。

要る、要らないの判断をすることは大人でも難しいものです。片づけサポートでもご自身で要る、要らないの判断をしていただくのですが、自分一人では判断の基準がわからず固まってしまうので、これは今使っていますか? いつ使いましたか? 今後も使いますか? と聞いていきます。判断はあくまでも持ち主が行います。時間もお金も空間も自分の持っている範囲内で使うことが大事です。定期的に要る、要らないを考えることで優先順位をつける訓練になります。