集中力を高めるリビング学習

基本的には全員リビング学習をしています。もうすぐご飯の時間というときやテーブルが他に使われているときは先ほどご紹介したローテーブルを出して行うこともありますが、個室がないので、どこでも学習スペースに変わります。

みんながいると集中できないと思うかもしれませんが、最初からずっとこの状況の橋本家の子どもたちは、いつでもどこでもすっと集中して勉強することができます。上の子は中学受験で難関と言われる学校に合格でき、中間期末もこの環境の中よい成績をとっています。

基本的には、リビングで学習。オフィスにも使われているのでいつもきれいに片づいている。
筆者撮影
基本的には、リビングで学習。勉強にも仕事にも家族8人の食事にも使われているのでいつもきれいに片づいている。

自分だけの部屋じゃないから片づける

子ども部屋をなかなか片づけないというお悩みを聞くことはよくあります。自分の部屋だと散らかったままでも別にいいじゃないかと思うかもしれません。わが家の場合は、ロッカー以外はみんなで共有するスペースなので自分勝手にするわけにはいきません。

モノも家族で共有しているものがほとんどです。みんなで使うモノ、みんなで使う場所だからこそ散らかしたままにせず、みんなが快適に暮らせるようにちゃんと片づける習慣が自然とついていきました。プライベートのロッカーはぐちゃっとなることもありますが、定期的に片づけるようにすることで他の子の友達が来ても大丈夫な状態をつくることができます。

社会の中ではルールを守った上での自由と社会の一員として果たすべき義務があると思います。家庭でもそれは同じです。外の社会よりはルールや義務はゆるいものですし、許されることも多いですが、社会に出たときの練習としての家庭の役割はあると思います。

社会人になると、会社には個室がなく、たくさんの人の中で集中して仕事をしなければいけないことが多いと思います。家庭でも家族がいる中で集中する練習をしておいたほうがいいかもしれません。また、自分がいいと思ったことが通らなかったり、交渉しなければいけなかったり、といったことも家庭の中で練習しておくといい気がします。

みんなで使うリビング。使っているうちに自ずと社会のルールを身に付けていく。
筆者撮影
みんなで使うリビング。使っているうちに自ずと社会のルールを身に付けていく。