「もし月収100万円になるのなら、おさいせん10万円払います! でも、ならなかったら、神さまなんて信用しない!」では、「お払い=お祓い=罪悪感が減る」になっていないこと、むしろ執着心を生んでいること、ご理解いただけるでしょうか。神さまに結果の保証を求めると、執着心が増すだけなのです。

当たり前のことですが、おさいせんを10万円払ったからといって、自動的にそれ以上の大金が手に入るわけはありません。交換条件付きの払い方をして手に入るのは、「大金を手にしていない私」「大金にふさわしくない私」という自己認識だけです。

その願いをかなえてOKだよと、自分で自分に許可を出す。罪悪感を消す。

それが神社参拝の、お払い=お祓いの効果なのです。

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お祓いの効果は「思い込みの効果」とよく似ている

「なんだその程度のこと」って思いますか?

でも、実際「月収100万円になりますように!」とお願いしただけで、月収40万円の契約だったのが、その後の半年に1度の契約更新で、年俸1400万円になった人がいます。それはその人自身が、月収100万円以上を得るのにふさわしい実力をもっていたからですが、同時に、実力があるから得られるとは限りません。

お払い=お祓いの効果は、「思い込みの効果」とよく似ています。臨床心理学者のアリア・クラム博士は、ホテルの部屋を清掃する客室係の女性に対してある実験を行ないました。客室係の業務は運動量が多く、1時間に300キロカロリーを消費します。これは速足のウォーキング1時間に相当する運動量です。

にもかかわらず客室係の女性は「定期的な運動をしていない」「まったく運動をしていない」と思っており、平均的な客室係の血圧や体つきは、1時間に約100キロカロリーしか消費しない、座りっぱなしの人と同じようでした。

そこで、客室係の業務は立派な運動で、多くのカロリーを消費すると伝えると、4週間後、伝えられた人たちは体重と体脂肪が減少し、血圧が下がり、客室係の仕事を以前より好きになっていました。「健康効果のある運動をしている」と思うようになっただけで、変わったのです。

お金を洗うと金運が上がる、は本当なのか

では思い込みを変えれば何でもありかというと、たとえば「テレビを観るだけでカロリーが消費できる」と思い込んでも、体重は減りません。事実ではないからです。

複数の効果が想定される場合、その人がどう思うかで、どの効果が表れるか決まる。それがクラム博士の説です。

だから、月収100万円の場合も、実際に稼げる力は必要ということですね。その上で、「お金は汚い」「お金を稼いでいる人は、悪いことをしている」といったお金に対する罪悪感でいっぱいの人は、お払い=お祓いで金運がぐっと上がります。