アイスクリームには「不要な油」は入らない

今回、夏に売り上げ上位のアイス20種類の原材料を別表にまとめた(図表1)。このうち液糖や植物油脂といった「余計なもの」が入っていないアイスは3種類だけだった。残りの17種類には、油(植物油脂)や糖類(果糖ぶどう糖液糖、増粘多糖類など)、乳化剤などの添加物が含まれていた。

アイスの質を見分けるには、種別(成分規格)を見ればいい。商品パッケージには「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」「氷菓」のどれかが書かれている。「余計なもの」を避けたければ「アイスクリーム」を選べばいい。アイスクリームは乳脂肪以外の脂肪の添加を禁止しているため、不要な油が入ってくることはない。

※アイスクリーム類の種別(成分規格)。一般社団法人Jミルクのホームページより。

そして「価格が高い」とも限らない

売り上げランキング1位の「明治 エッセル スーパーカップ 超バニラ」は、種別が「ラクトアイス」で、原材料は「乳製品(国内製造又は外国製造)、植物油脂、砂糖、水あめ、卵黄、ぶどう糖果糖液糖、食塩/香料、アナトー色素」となっている。

これに対して、3位の「ハーゲンダッツ ミニカップ バニラ」は、種別が「アイスクリーム」で、原材料は「クリーム〔生乳(北海道)〕、脱脂濃縮乳、砂糖、卵黄/バニラ香料」である。

ハーゲンダッツは高価格の商品だが、手ごろな価格でもアイスクリームは選べる。14位の「森永乳業 MOW バニラ」は、種別が「アイスクリーム」で、原材料は「乳製品(国内製造、ニュージーランド製造)、水あめ、砂糖、加糖卵黄(卵黄、砂糖)、カラメルシロップ(砂糖、水あめ)/香料」である。

なお新商品のためランキング対象外となっている「明治 Dear Milk」は、種別が「アイスクリーム」で、原材料はなんと「乳製品」のみ。希望小売価格は216円(税込み)で、ハーゲンダッツより安いのに、よりシンプルな原材料とした意欲的な商品だ(そして、とてもおいしい)。