やっぱり燃費はすばらしい
燃費に関しては、すばらしいの一言だ。どのようなシーンでも20km/Lを余裕で超える。東京大阪間は、120km/h区間もある新東名高速道路や高低差も大きい新名神高速道路なども含まれ、一般的に燃費は悪くなる。それでも往復トータルで、22.3km/Lを記録。
さらに後日、ひとりで向かった埼玉県から静岡県の往復300kmでは、25.9km/Lに。公表値である26.7km/L(WLTC)には及ばなかったが、どちらも燃費よりも道路状況に合わせた走りだったことを考慮すれば、燃費走行に徹すれば、さらに伸びるはずだ。さすがプリウスと感心させられた。
新型プリウスを買ってもいい人
新型プリウスは、デザインと燃費も良く歴代モデルの中でも、トータルでの性能は高い。しかし、従来までの万能選手ではなく、燃費の良いスペシャリティカーとしてつくられている。
そのため、ラゲッジスペースも容量自体はしっかりと確保されるものの、ガラスハッチとの高さの制約があったり、後席の視界や快適度は落ちたりするなど弱点もある。
しかし、後席や積載力を重視するならば、別のハイブリッド車を選べばよい。新型プリウスはあくまで燃費と先進性を重視する人向けのクルマなのだ。だから、元々のプリウスファンやエコカーファンには最適。
さらにいえば、燃費の悪いクラシックカーやスポーツカーを持ちながらも、環境も大切にしたいと考える富裕層のセカンドカーにも良いだろう。またかつてデートカーやハイソカーなど先進的な上級車を愛用した人にも刺さるかもしれない。
新型プリウスの価格はビジネスユーザー向けの1.8L車でも275万円から。主力となる2.0L車だと320万円からとなる。実用車としてはお手頃とは言いにくい設定ということからも購入者層がうかがえる。
今やこだわり派向けの1台となっているが、それは正解なのだろう。今後、GRスポーツのようなスポーツタイプやより高級感を意識した仕様なんてものも登場すると、よりエコカー市場をにぎわせることになり、面白そうだ。