3K話が好きな人は自分に対する悪口に敏感

私も『クラブ由美』の女の子たちには「店で、小声でヒソヒソと話すのは絶対にやめて」と言っています。女の子同士がそんな話をしている光景を見ると、「何かウワサされているみたいでいい気分がしない」と感じるお客さまも少なくありません。

3K話というのは、話の内容云々ではなく、陰でコソコソという行為そのものが周囲に不快感や不信感という負のオーラをまき散らすのです。そしておもしろいのは、そうした3K話に目がない人ほど、ほかの誰かのコソコソ話を見ると「自分の悪口を言っているに違いない」と邪推しがちだということです。

自分が3K話で悪口や陰口を言ってきたからこそ、他者の3K話もそうに違いないと考える。自分がこれまでに醸し出してきた不快感や不安感が、同じことをされて自分に返ってくる。今で言う「ブーメラン」という状況です。「あなただって同じことをしているでしょ」という意味では自業自得でしょう。

その点、仕事がデキる人、「自分」をしっかり持っている人、自分に自信があって前向きな気持ちを持っている人は、ネガティブ感情の共有で成立するような負のオーラむき出しの仲間意識とは無縁です。そもそも群れて他人を誹謗するような真似はしません。また、自分が口に出したネガティブな言葉は、自分の耳から自分の脳にもインプットされ、結局は自分自身をスポイルする。つまりコソコソ話は“天に唾する”のと同じであることも知っています。周囲に疑念や不快感を抱かせるような行為はしない。

自分がされればイヤな気分になることは、ほかの人にもしない。それは会話のルール以前に社会生活を送る上での最低限の礼儀であり、人としての品性の問題なのです。

“幸せ報告”を素直に喜べない人たち

「結婚しました!」「ママになりました!」「○○を買いました!」「憧れの○○に旅行に来ています!」。SNSなどで目にする芸能人や知人友人の“幸せ報告”を目にすると、心のどこかで「チッ」と舌打ちしている自分がいる――。

写真=iStock.com/maruco
※写真はイメージです

大仕事を決めて高い評価を受けた同僚や、出世して偉くなった学生時代の友人、ダイエットに成功してキレイになったママ友――。「すごいな」「おめでとう」と祝福してあげるべきなのに、心の片隅に「へぇ~」というひねくれた感情が湧き出てくる――。

そして、「いちいちSNSで幸せアピールなんかするなよ」「たまたま運がよかっただけでしょ。次はそうはいかないよ」「別に大したことない。その気になれば誰だってできるでしょ」こんな感情を抱いてしまい、「他人の成功を喜べない」自分の心の狭さが嫌になった。その上、関係がギクシャクして今までのようなつき合いができなくなってしまった――。

似たような経験がある人は、決して少なくないと思います。