コロナ禍に苦しむ会社を見て銀行に魅力を感じた

小林哲夫『早慶MARCH大激変 「大学序列」の最前線』(朝日新書)

中央大国際情報学部出身の女性・Sさん(22年卒)は三井住友銀行に就職した。

学生時代はゼミでAIに関する世界動向、行動経済学、地方創生など多岐にわたる分野を学んだ。特に印象に残っているのは、社会情報学会に参加し、「スマートシティ、地方創生」をテーマに取り組んだことだ。現地の自治体職員の方々からヒアリング調査をしたり、海外の事例を学んだりすることもできた。学会発表に向けてメンバー間でコミュニケーションを図りながら最後までやり抜くことができ、非常に貴重な経験となったという。

アルバイトは接客販売が中心だった。大学入学までは初対面の人と接するのが苦手だったが、さまざまな年代の人と接する機会が増えたことで苦手意識がなくなった。銀行を選んだ理由についてこう話す。

「父が営んでいる会社が新型コロナウイルスにより影響を受けたことがきっかけで、厳しい経営状況に置かれている会社を支えることができる銀行の仕事に興味を持ちました。また、自分自身の提案によって活路を見出すことができたり、膝を突き合せて話をする中でお客様の思いにお応えできたりする点に、より一層魅力を感じました。中でも三井住友銀行は、従業員の方々の仕事に対する熱量、そして学生に対して熱く向き合ってくださる姿勢を強く感じ、最終的にエントリーを決めました」(中央大国際情報学部ウェブサイト)

「さまざまなリスクに対応する」ことの魅力を感じ損保業界へ

早稲田大学社会科学部出身(17年卒)の男性・Hさんは損害保険ジャパンに就職した。

「より多くの人を支えられるような仕事に就きたい」という思いを抱き、自然と惹かれたのが損害保険業界だった。

「『さまざまなリスクに対応する』という点で、まさに多くの人の支えになれると感じましたし、世の中から事故や災害などのリスクがゼロになることはないので、ビジネスとしての持続性も高いように思ったのです。ちなみに、数ある損害保険会社のなかから損害保険ジャパンを選んだのは、事業領域が広く、社員が魅力的だったからです」(「早稲田大大学案内2023」)
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