いまだに金融機関の人気は高い
いつの時代でも銀行、生損保の人気は高い。それだけ信頼されているからだろうか。三井住友銀行、みずほ銀行、日本銀行、アフリカ開発銀行に就職した早慶MARCHの学生を紹介しよう。
中央大経済学部出身(19年卒)の男性・Oさんはみずほ銀行で働く。学生時代は充実した生活を送りたいと思って、2つのゼミに所属していた。
1つは学部の伊藤伸介ゼミで、グループでテーマを決めて、それに関連したデータを収集・整理し、発表していく。ここで円滑なチームワークに必要なコミュニケーション能力やプレゼンテーション技術、スケジュール管理など、社会人に必要な基本スキルを身につけることができた。もう1つのゼミは「スポーツ・健康科学プログラム」だった。
「ここでは、海外研修や経済学部以外の学部生との交流などを通じて、他分野の専門知識や能力を吸収するいい機会が得られました。また、自分とは異なる意見を受け入れ、さまざまな物事を多角的に捉える想像力の大切さを学びました。コミュニケーション能力は取引先との交渉に、他分野の専門知識や能力は新たな提案の創出に役立っています。今後は、法人営業担当者として多くの企業の発展に貢献していきたいです」(中央大ウェブサイト)
経済の安定を支えたいと考え日本銀行に就職
法政大経営学部出身(14年卒)の女性・Sさんは、日本銀行に勤務している。
人が安心して暮らすためには、経済の安定が不可欠。経済の安定を根底から支えたいと考え日本銀行を選んだ。現在、外国との経済取引を整理して記録する統計の作成業務に従事している。統計の元データとなる取引について、報告内容の正当性を確認する際など、一筋縄でいかない場合も少なくない。そんなとき、学生時代に身につけたスキルが役立っている。
「自らが集計・公表に携わった統計が、経済の安定を支える基盤として経済分析や政策判断に影響を与えていることに、強いやりがいを感じています。上司から『いつも端的でわかりやすい説明で助かる』と、うれしい言葉をいただくことがあるのですが、これも大学で養われた力だと思います。たとえば、ゼミでよく行っていた『輪読』など、内容を正確にまとめて自らの意見を端的に伝える力が身につきました」(「法政大経営学部案内2023」)