株価指数を見ることでマクロな観点が身につけられる

ここまでは個別の株式についての説明をしてきた。これは株式投資において、いわば木の説明である。

株式投資には、森の視点もある。

チョン・ソニョン『お金で大切なことはすべて、父がメッセージアプリで教えてくれた』(KADOKAWA)

それは株価指数だ。株式を売買する行為が行われる場所は株式市場である。つまり証券取引所のことだ。そこでは上場している株式の銘柄が取引されている。

韓国だけではなく、米国、日本、イギリスなど、各国に証券取引所があり、それぞれの国で株価指数というものが発表している。

それぞれの指数は特徴がある。指数が出している数字の意味を正確にしておこう。そうすれば、株式の森を理解することができる。

その結果、どのようなことができるだろうか。個別の企業の財務諸表を見ることがミクロな観点での株式取引だとすると、指数を見ることはマクロな観点での株式投資を行うこととなる。

例えば、パンデミックで落ち込んだ景気を上げるために量的緩和政策が実施されれば、今後も株式に投資がされると予想することができる。つまり指数が上がり続けるだろうと予測を立てられる。このようにして経済の流れを予測するのだ。

長期的な成長可能性に資本を投資することこそが本質

株式市場の森を知り、上場株式のチャートを見れば、流れを見極めるのは難しくない。

株式投資を正しく学び、産業や経済の流れを理解できる見識を持ってほしい。

最後に株式投資について2つだけアドバイスしておこう。

【株式投資のポイント】

(1)必ず財務諸表を見ること

1週間かかっても良いから、その会社の財務諸表に目を通し、将来の成長の可能性を見極めてから投資をしよう。

(2)長期的にバリュー投資をすること

株式には、そもそも会社の長期的な成長可能性に資本を投資する目的がある。株式の本質的な目的に合致する投資を行ってほしい。投機的な短期投資をしてはならない。どうか心得ておいてくれ。

資本主義の花は株式会社だ。

資本主義は、家計、企業、政府という3つの主体がある。株式は、まさに資本主義の主体を互いに連結する輪だ。

どうせ学ぶのであればしっかり学んでほしい。マクロ経済の流れと、君が投資した会社の成長を見極める、厳しい目を持つことに力を注いでほしい。

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