逮捕される可能性はまだ残っている

1月11日には、刑事告訴を受けた警視庁が暴力行為等処罰法の常習的脅迫や刑法の名誉毀損きそん容疑でガーシー氏の関係先を捜索したと報じられている。

もし、公約した47件の実名暴露でもすれば、名誉毀損でさらに訴えられること間違いない。

デイリー新潮(2月28日)によれば、今回、ガーシー議員が日本に戻ってくるのは、現職の国会議員は国会会期中の「不逮捕特権」があるから、逮捕はされないと見込んでいるのではないか。

永田町に精通する政治ジャーナリストはこう解説している。

「このまま帰国しなかった場合は、間違いなく『除名』処分を科されて、国会から追放されていました。そうすると、議員の身分は剥奪され『一人の私人』となる訳ですから、警察当局は躊躇なく逮捕状を請求していたと言われています」

それでガーシー議員は帰国の意向を表明したのだろうか。

「ガーシー議員が帰国して陳謝に応じた場合は、懲戒処分はそれで完了し、除名処分は免れることになります。とはいえ、6月21日に予定されている国会閉会日を過ぎると不逮捕特権は保障されなくなるので、河井夫妻(公職選挙法違反の容疑で東京地方検察庁特別捜査部によって逮捕された=筆者注)のように閉会直後に逮捕状が請求され、通常執行される可能性はゼロではありません。

警察当局は、暴力行為等処罰法の常習的脅迫等でガーシー議員を逮捕することに意欲的のようです。芸能界の暴露にとどまらず、政財界のVIP批判を繰り広げるガーシー議員は目の上のたんこぶになっています。また検察と違って、警察がバッジ(国会議員)を摘発できる局面はあまりないので、手ぐすねを引いて機会を待っている状態だと言えます」

ドバイは富裕層を守る「聖域」ではない

裏社会を熟知していると豪語しているガーシー議員だから、国会閉会を待たずにドバイへUターンするつもりだろうが、そこも彼にとって安全地帯ではないという。

「ドバイといえば、各国から逃亡・避難した富裕層の拠点として治外法権が認められるような『聖域』になっているというイメージがあるかもしれません。しかし、それは誤りです。

むしろ、ガーシー議員からしたら『よりによって』と言うかもしれませんが、林芳正外務大臣は1年前にUAEのアブダッラー外相と会談を行い、両国の戦略的連携関係の強化を打ち出したばかり。また昨年11月に法務大臣に就任した齋藤健氏は日本UAE議連の幹部で、UAEと太いパイプを持っています」(同)

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名誉毀損事件としては大掛かりすぎるような気もするが、これも120万もの登録者を抱えて影響力を拡大し、参議院議員にまで成り上がったためなのだろう。

ガーシー議員が登院しない場合には、NHK党の比例名簿第4位の斉藤健一郎氏が繰り上げ当選になる。