質問「死別する苦しみをどう解決するか」への回答
このChatGPT、私は直感的に「仏教の世界に少なからず影響を与えていくだろう」と思う。なぜなら、そこいらの頼りない僧侶よりも、はるかにまともな回答をしているからだ。
たとえば、こんな質問をしてみた。「ブッダならば、愛する者と死別する苦しみをどう解決しますか」。
わずか1分ほどでChatGPTは、487文字の次のような答えを出した。
「ブッダは、人生における問いかけは避けられないものであると考え、その対処を克服するための方法を提唱しています。
1.無常の理解――ブッダは、すべてのものは無常であることを説き、死もまた無常のひとつであると教えています。愛する者が死を迎えたことは、人生の当然の流れであり、それを受け入れることが大切です。
2.自分自身の執着心を決めること――死別の問題は、愛する者に対する執着が根本的に生じます。
3.慈悲と思いやりの心育むこと――ブッダは、慈悲と思いやりの心を持つことが運命を軽減するための重要な要素であると説いています。共感の心を持つことで、自分自身の導きを軽減することができます。
4.瞑想をすること――瞑想をすることで、自分自身の内側から平静や安らぎを見つけることができます。力を与えてくれます。
5.仏教の教えを実践すること――仏教には、生きることの意義や、死に対する見方など、人生についての深い教えがあります。
以上のように、ブッダは、愛する者と死別する訴えについても、自分自身の内側から解決策を見つけることを提唱しています。自分自身の内側から平静や安らぎを見つけることが大切であることがわかります」
文章としては、やや単調で味気ない部分があるにせよ、少し「味つけ」すれば、一般的な「法話」のレベルは満たすように思う。
仏教では、人間が根源的に抱いている「苦」のひとつに「愛別離苦」があると説く。つまり、「愛する人と別れなければならない苦しみ」のことである。
しかし、その先にある解決法「ではどうすれば、その苦しみから逃れられるか」までは、ネット検索では十分に対処できない。「仏教2500年の歴史と、叡智を駆使した回答」ができるところにこそ、宗教者の存在意義があった。しかし、ChatGPTでは、その壁も乗り越えつつあるようだ。
一方で、「慈悲の実践」といった、宗教空間や宗教者との関係の中で生まれる高度な「慰め」や「癒やし」などは、ChatGPTでは、まだ手が届いていないのは事実だ。ChatGPTでは、「テキスト(や音声)ベースでの導き」が限界だ。