「事柄」ではなく「感情」に着目する

相手が「エアコンの調子が悪くて大変だった」と言ったら、そのとき注目すべきは「エアコンの不調」という事柄ではなく、「大変だった」という感情面です。

五百田達成『感じのいい人、悪い人 人間関係がうまくいく「話す技術」』(プレジデント社)

「それで、どうなったの?」「もう業者は呼んだ?」などと言わず、まずは「それは大変だったね」と受け止めましょう。

それだけでも相手は「話を聞いてもらっている」「共感してもらえた」と感じます。

「ロジカルに話す」というのはある種、気持ちがいいものです。その感覚はわかります。

私も過去には、「なんでそうなったの?」「問題の本質はここだよね」「じゃあこうしたらいいじゃん」と、グイグイと“有益なアドバイス”をしていました。

でも、相手の表情は晴れず、それどころか不満げでもある。そのとき相手の中にあったのはきっと、「この人は話を聞いてくれない」「もう話したくない」という「感じの悪さ」だったのでしょう。

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