気に入った物件が予算に合わない場合も、周辺相場や類似物件の価格がわかれば、有利に価格交渉できる可能性がある。
また、問い合わせや内見時のやりとりで、信頼できる担当者や不動産会社だと感じられるかどうかも大事だ。信頼できる担当者の助言やおすすめ物件、未公開物件の情報も参考になる。
不動産の価格変動を知るには【マクロ視点】
不動産取引の価格変動は、都心3区(あるいは一都三県)からおおよそ3カ月~半年前後で、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡などの地方都市にも波及するとされる。地方都市や地方マンションエリアでの購入を検討している場合は、まずは都心3区の不動産取引の価格変動を見るとよい。
その際に参考になるのが「レインズ(REINS)」のデータライブラリーだ。
レインズは国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する、不動産物件情報交換のためのコンピューターネットワークシステムのことで、データライブラリーにアクセスすれば、「成約価格」や「成約件数」「在庫件数」の過去データから、マーケットレポートまで詳細な情報が得られる。
このサイトで定点観測を続ければ、不動産マーケットの大きなトレンドがつかめてくるはずだ。
①新築より中古マンションが売れている
以下、物件の検討の際に注意したいポイントをいくつか紹介したい。まずはマンション市場の動向だ。
首都圏では新築マンションの供給が減る一方で、2016年に中古マンションの成約件数が初めて新築分譲マンションの発売戸数を上回り、その後も5年連続して中古マンションの成約件数が上回り続けている。
つまり、いま売れているのは、中古マンションなのだ。