②中古マンションを買うなら、管理状況をよく知ること

「マンションは管理を買え」といわれるようになって久しいが、とりわけ中古マンションこそ、管理状況に気をつけたい。

たとえば、フルリノベーション物件などを、安価できれいだと思って購入したところ、マンションの管理状況が悪く、住み心地が悪かったとしたら最悪だ。

内見時に、検討している部屋とその部屋が所在する階、共用施設だけ見る方が多いが、目に見えない住民トラブルの有無を見抜くには、掲示板などを確認することが大事だ。

内見するカップルを連れた不動産業の女性
写真=iStock.com/SetsukoN
※写真はイメージです

③内見時に確認したいチェックポイント

ほかにも、内見時にぜひとも確認したいポイントは多い。

□ エントランスドアなどが壊れている
□ 蛍光灯などがチラついている
□ 掲示板が、注意文だらけ
□ 郵便受けにチラシがあふれている
□ ガムテープなどでふさがれている郵便受けが多い
□ 要修理や開かずの宅配ボックスがある
□ エレベーターが臭う、溝が汚い
□ 蜘蛛の巣が張っていたり、綿埃がたまっているなど清掃状況が悪い
□ ゴミ置場が汚い、粗大ゴミが放置されている
□ 廊下、バルコニー(外から見る)が物だらけ
□ 自転車置場が未整頓でガチャガチャ
□ 機械式駐車場に空きが多い

以上の点にチェックが入るようなら、要注意だ。

たとえば、掲示板を見て注意文だらけなら、そこに書かれている内容の住民トラブルが実際に物件で起きているということだ。掲示板はそのマンションの情報の宝庫である。郵便受けがチラシであふれていたり、ガムテープなどで塞がれているなら、住みづらい物件である可能性がある。

また、ゴミ置場が汚い場合は、マナーが悪い住民が多く、賃借人の比率が高いケースもある。そもそも管理員や清掃員の勤務時間が短すぎる可能性もある。

さらに廊下、バルコニーに物だらけ、自転車置場が未整頓でガチャガチャなマンションは、マナー違反の住民が多いだけでなく、避難通路を塞いで事故につながる危険性もある。

書類もよく見よう

不動産会社経由で入手可能な管理組合の総会議案書や長期修繕計画、管理規約、重要事項説明書などもよく見るべきである。

新築マンションなら、予備認定を受けているかも確認したい。これは、分譲時点での管理規約案や長期修繕計画案などが基準を満たしていると、公益財団法人マンション管理センターから認定を得ることができる仕組みで、マンションの管理や資産価値などに影響を与える可能性がある。