不要なものを一気に捨てると気持ちが若返る

高齢者の中には、孤独死する人が年々増えています。ニッセイ基礎研究所の調査によると、65歳以上の孤独死者数は年間2万6000人と推計しています。中にはモノやゴミにあふれた部屋で亡くなっていく人が少なくないそうです。

これまでできていた片づけや掃除が億劫になってきたら、「フレイルの兆候だ」と気づき、健康のための運動というつもりで部屋の掃除を始めましょう。オススメは「不要なモノを一気に捨てる」ことです。部屋がスッキリ片づくと、心までスッキリしてきて、本当に大切なものが見えてきます。

このように、片づけは元気に100歳まで生きることに直結しています。部屋がきれいである限り、長生きできるのだと考えれば、やる気が起きるはずです。

健康でいるためにきれいな空気を絶えず取り込む

人間が生きていくために、外から取り入れているものは、まず食料と水です。そして、もう1つ忘れてはならないのが「空気」です。体内に入るすべての物質を合わせた総重量の中で、空気が占める割合は8割を超えます。

伊賀瀬道也『100歳まで生きるための習慣100選』(飛鳥新社)

つまり、「健康に悪い空気」を吸っていると、健康を害してしまうといえます。代表的な「健康に悪い空気」といえば、大気汚染の原因であるPM2.5や黄砂が思い浮かびます。PM2.5や黄砂の量が多いという報道があったときは外出を控えるか、マスクの着用をして外出をしたほうがいいでしょう。

また、部屋をきれいに保ち、定期的に換気をすることも大切です。特にガスで調理をしている家では、大量の窒素酸化物や硫黄化合物といった有害物質が発生しています。定期的に換気をして、空気の入れ替えをしましょう。

これは、石油ストーブなどの燃焼型の暖房器具も同様です。IH型のコンロや、電気ストーブなどに変更して、ガスを使わない生活をするのもよいでしょう。

部屋はモノを片づけるだけでなく、掃除もきちんと行うのが望ましいです。特に床が汚れていると、部屋の空気まで汚れてしまいます。私たちは床から上昇してくる空気の50%を体内に取り込んでいます。寝た状態だと70%以上です。

部屋の清潔感を保つと同時に、空気清浄機を利用してもいいでしょう。オススメは活性炭やセラミックで化学物質を吸い取るタイプの吸着型です。あるいは、空気清浄機代わりに備長炭を部屋に置くのも効果的です。備長炭は、1カ月程度で洗って乾燥させれば長く使い続けることができます。空気の汚れが気になる方は、ぜひ試してみてください。

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