レシートに「梅酒」、それもノンアルコール…あやしい
きっかけは、夫が「おにぎりでいいから、毎日弁当をつくってくれないか」とお願いしてきたことだった。理由を聞くと「ダイエットをしたいから」と答えた夫。
「でも、会社の近くの店でランチの食べ歩きをすることが、夫の唯一といっていい楽しみだったはず。もっと別に節約しなければならない理由があるはずだと思いました」
そこでTさんは、帰宅した夫の入浴時や就寝後の深夜に毎日のように財布を調べることにしたのだった。「夫はレシートを捨てられないタイプ。財布に無造作に入っているレシートを見れば、お小遣いの使い道もわかると思ったんです」。
Tさんが夫の財布の中のレシートチェックを習慣にするようになって1カ月しかたたないうちに、浮気は発覚。有名なラブホテル街にあるコンビニでお酒を購入したレシートが週1ペースで財布から見つかった。
夫を問いただしたところ「そのコンビニでお酒を買うことはあるが、取引先が近くにあるだけ。買ったものはいつも家に持って帰って飲んでいるだろう?」と申し開きをしたという。
ところがTさんは、夫の浮気に確信があった。
「たしかにレシートの明細には、夫がいつも自宅で飲んでいるのと同じ、アルコール度数の高いいわゆるストロング系のチューハイがあった。でも、それと一緒にいつも必ずノンアルコールの梅酒もあわせ買いしていたことが決定的な浮気の証拠。ケチで酒好きな夫は口グセのように『1本飲めば2本分酔えるチューハイ以外、もったいないからもう買わないと決めている』と話していました。ノンアルコールの梅酒は浮気相手の女性が飲むためのものに違いない。夫がわざわざ自分からお金を出してノンアルコール飲料を買うはずがありません」
妻の追及に取引先うんぬんでなんとか防戦していた夫だったが、最後は認めざるを得なかった。レシートという証拠を発掘し、丹念に調べ上げたTさんの完全勝利となった。