家賃9万5000円のマンションで娘に寄り添う暮らし

都心に住んでいるのですが、家賃9万5000円の賃貸マンションで暮らしています。ファミリータイプの賃貸マンションの相場は13万円くらいじゃないでしょうか。子どもができて手狭になったので引っ越したいけど、家賃は抑えておきたい。

これからもし一戸建てを買おうと思うと、この辺りの相場は3階建ての狭い家でも7500万円もします。分譲マンションも同じように高い。

娘は小学1年生、これからいくらでもお金がかかるだろうし、貯金しないと。僕も、いつコロッと逝くかも分からないから、少しでもお金は残しておかないといけない。

それに、娘が小学校に行きたがらない日が多くて、いつも一緒に登校しているんです。妻は保育園でシフト勤務なので、学童保育のお迎えも僕が行っています。

家計だけでなく、娘に寄り添うことも考えると、もう保育士には戻れないですね。民間は給与が安いし、今の年齢で公立では採用されないし。

写真=iStock.com/Hakase_
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保育士になることが夢だったのに

もともとは幼稚園に通っていた時の先生がすごく好きだったんです。小学校の高学年の頃、道でばったりその先生に会ったら僕を覚えていてくれて、それがすごく嬉しくて。それで、ああ、保育士になれたらなぁと思ったんです。

高校受験の時、保育の授業がある学校があることを知って、絶対に行きたいと思いました。その時、自分の偏差値より上だったけど、ものすごく受験勉強を頑張りましたよ。合格して3年生になると夏に保育園の体験授業がありました。そこで園長から声をかけられ、冬休みにアルバイトをすることになって、ますます保育士になりたいと思ったんです。

専門学校に行って資格を取って、自治体の公立保育園の正職員の採用試験は落ちてしまったのですが、1日7時間勤務の非正規として4年間、働きました。

その後は自販機の販売など保育以外の仕事をしていて、公立保育園で正職員の保育士として働く女性と結婚。その妻のお腹に赤ちゃんがいる時に、よし、やるぞ、と思い立って、私立の認可保育園を運営する株式会社の採用試験を受けたんです。面接ではその場で来てほしいと言われて就職を決めました。2015年の3月のことでした。