片づけの期限を区切る
ちなみに「短期に」というのは目安としては1カ月以内。「一気に短期に、と言っているのに1カ月も使ってもいいの?」という反応をいただくことがありますが、これまで何年も散らかった机に悩まされたことに比べれば、1カ月なんて短期のうち。もちろん1日や2日間などで終わらせられれば理想ですが、それ以上の日数がかかってしまっても問題ありません。
大事なのは期限を意識的に区切ること。たとえば「今月中に終わらせる」など具体的な目標を決め、片づけのスケジュールを確保しましょう。「時間があったら片づけを進めよう」では一生片づけは終わらないのです。
一気に正しく片づける。そして収納の仕組みをつくりきる。ワークスペースの収納の全体像が把握できれば、その後モノが増えても管理し続けられる。だから片づいた状態を維持できる。
片づけの方法を正しく学ぶことで、たとえだれであっても二度と散らからないときめくデスクを手に入れることは可能だと、私はここで断言します。
ときめかない契約書は捨ててもよい?
「ときめくモノだけ、選んでください」
これは、こんまりメソッドのキーとなる質問です。自分が持っているモノすべてを一つひとつ手に取り、ときめくモノは残し、ときめかないモノは手放す。プライベートな空間である自宅を片づけるとき、この質問はとてもシンプルで役立ちます。
では、ワークスペースの片づけではどうでしょう?
ときめかなくても捨てるわけにはいかない契約書、これから使う会議のレジメ、会社のID。よく使っているけど気に入っているわけではないテープや修正液などの文房具やシュレッダーなど、そもそも自分の権限で捨てられるはずのないもの。よくよく考えてみれば、オフィスで使っているデスクのデザインが好みじゃないし、椅子も地味だし、共有スペースに置かれているティッシュのカバーすらも気に食わない。
考えれば考えるほど、「仕事場のモノは“ときめき”だけじゃあ、選べないでしょう」と片づけ欲がショボンとしぼんでしまいそうですが、ここでもう一度、基本に立ち返ってみましょう。
そもそも、何のために片づけをするのでしょうか。
あなたがどのような「理想の働き方」を目指していたとしても、その最終ゴールが「幸せに仕事をするため」、という目的は変わらないはずです。
だから、片づけで大事なのは、残すモノを選別するときに、あなたの幸せにつながるモノを選ぶこと。そして、残したモノに対して、前向きになれる考え方を身につけることです。