保険料を節約したい場合には、火災保険の補償内容を見直して必要性の低いものをはずしたうえで、地震保険に加入するという方法も考えられる。火災保険は多くの補償を組み合わせたセットプランに加入するのが一般的だが、たとえばセゾン自動車火災のように、必要な補償を自分で選択できる損保会社もある。ただし、補償を絞り込む場合には、自宅にどんな補償が必要なのかを十分に検討したい。

実際に地震で被害を受けた場合は、どんな手続きをすればいいだろうか。

まずは、「契約者が申し出ない限り保険金は受け取れない」ということを覚えておきたい。

もし今回の地震で被害が発生しているなら、なるべく早く契約先の損害保険会社か代理店に連絡しよう。損保会社の連絡窓口は、各社のHPで確認できる。契約した損保会社がわからないときは、日本損害保険協会が照会サービスを開始している。

大きな被害などで連絡が困難なときはもちろん急ぐ必要はない。保険金請求期限は地震発生から3年以内となっている。保険期間中の地震なら、請求時に期間が終わっていても大丈夫だ。

契約者からの連絡を受けると損保会社は損害の調査を行うが、損害の状態については、損保会社に確認のうえ、写真を撮り、発生した費用があれば領収書を保存しておくとよいだろう。

地震保険はそれだけで住宅を再建することはできないものの、家計が壊滅的な被害を受けたとき生活立て直しの一助となる。特に住宅ローンの残債が多い人、貯金があまりない人に加入をおすすめしたい。

(構成=早川幸子)