もうひとつの7つのムダは、事務技術系の職場にあるムダを注意喚起したものです。一つひとつを考えながら、会議をやろう、資料を作ろうというのが主旨です。

撮影=プレジデントオンライン編集部
トヨタ自動車本社(愛知県豊田市)に掲げられている「事技系職場の7つのムダ」

ムダな根回し、ムダな資料、ムダに高い上司のプライド…

1 会議のムダ
「決まらない会議」、「決めない人も出る会議」を開催していませんか?

2 根回しのムダ
自分の安心のために、“全員”に事前回りをしていませんか?

3 資料のムダ
報告のためだけに資料を作っていませんか? A4/A3一枚以上の資料を準備していませんか?

4 調整のムダ
実務で調整していても進まない案件を、「頑張って」調整しようとていませんか?
そういった案件は、すぐに上位に相談しましょう。

5 上司のプライドのムダ
自分に報告がなかったという理由だけで、「私は聞いていない」と言っていませんか?
上司がこう言うと、②根回し③資料のムダが発生します。情報は上司自ら取りに行きましょう。

6 マンネリのムダ
「今までやっているから」という理由だけで、続けている業務はありませんか?

7 「ごっこ」のムダ
事前に練ったシナリオどおりの“シャンシャン”会議をしていませんか? 決めようとせず、その周辺ばかりをつつくことで議論した気になっていませんか?

どれも痛烈な言葉です。そして、本質だけをつかみとった言葉です。

大企業でこれほど痛烈な言葉を標語にできるのはトヨタだからでしょう。官僚的な企業であれば毒にも薬にもならないおとなしい言葉を選ぶでしょう。しかし、それでは注意喚起にはなりませんし、誰の心にも響かないのです。