投資ありき、で考えない
もちろん、どの基準で余裕資金を捉えるかは人それぞれで、私の基準を押し付けるつもりはありません。
一人ひとりが、ぜひ、自分なりの「余裕資金」を見つけてください。
もっとも、余裕資金で投資をしたからといって、資産が増えるか減るかは分かりません。であれば、投資そのものを楽しもうというのが私のスタンスです。そして、このスタンスについては、ぜひオススメしたいと思っています。
ただ、投資を「楽しめる」か「負担に思う」かは、実際に投資をやってみないと分かりません。投資は楽しいものだと思っていたけど、実際にやってみると、資産が減ることに耐えられず、日々の値動きも気になって仕方なく、しんどい……と思う人も少なくありません。
その際、(投資に回している)余裕資金を「緩い」もしくは「普通」基準で捉えていることが、その「しんどい」理由となっている可能性もあります。であれば、余裕資金を「厳しい」基準で捉えて、その余裕資金で投資をしてみてください。
それによって吹っ切れて、投資を楽しめるようになるかもしれません(かつての私のように)。
しかし、厳しい基準での余裕資金でも、やっぱりしんどい……なら、残念ながら、性格的に投資に向いていないかもしれないので、その場合は、ムリに投資をする必要はないでしょう。投資に向いていない人がムリに投資をすれば、体調や日々の生活に支障を来す可能性もあります。
投資はあくまでもライフプラン実現の選択肢の一つであって、他にも「収入を増やす」「支出を減らす」「目標設定を変える」などの選択肢はあります。国や金融機関の「投資は必要」に惑わされないでください、それは、「われわれに投資をしてほしい」側のキャッチコピーなのですから。