日本語の敬語のルールが統一的でない側面も…

日本語の敬語のルールが統一的でないことも事実です。例えば、「お手紙」とは言いますが、「おメール」とは言いません。

手紙を受け取った場合には「お手紙ありがとうございます」と書けるのですが、メールを受け取った場合には、どう書けばよいのでしょうか?

私は、「メールのご連絡ありがとうございます」と書くことにしているのですが、「相手が出したメールに敬称をつけなくてよいのか?」と、いつも気になります。

カタカナ外来語は差別待遇

「それはいい考えですね」と言うのは、目上の人に対しては不適切です。しかし、「それはいいアイディアですね」は許されます。「それはいいおアイディアですね」と言ったら奇妙です。

日本はカタカナ外来語に対して差別待遇をしているのではないかと思います。

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また、「書簡」は、「お書簡」とは言わず、「ご書簡」と言います。

本を進呈する場合、「恵存」と書きますが、どうしても「ご恵存」と書きたくなります。本を贈呈した際の返信で「恵投にあずかり」と言われると、「こちらの行為なのに敬称なし?」と一瞬思ってしまうのですが、これでよいのです。

「お送りします」は正しいか?

資料などの送付は、非常に頻繁に行うことです。これをどう表現したらよいのでしょうか?

通常は、「資料をお送りします」と書きます。「自分の行為に〈お〉をつけてよいのだろうか?」といつも気になるのですが、これは正しい表現です(自分の行為に「お」をつけてよいのです)。文化審議会答申は、「相手を立てる表現だから、許容される」としています。

「資料をお送りいたします」、「資料をお送り申し上げます」も正しい表現ですが、少しずつ慇懃無礼いんぎんぶれいになっていきます。