他のプレーヤーとゆるく関われる仕組み

もちろんストーリーだけがドラクエXの魅力ではない。せっかくのオンラインRPGなのだから、他人とも関わりを持ちたい。ただし他人と一緒にプレイするのは不安がある。そんな人に向けても、ドラクエXではひとりプレイでも他の人と関われる仕掛けがある。

その最たるものが「サポート仲間」である。ドラクエといえば、初代、2、5を除けば基本的には4人で敵と戦うシステムである。ドラクエXでパーティを組む際には、基本的には「酒場」を利用して「サポート仲間」を雇うことになる。

サポート仲間とは、他の人が育てたキャラクターを、自分と一緒に戦うNPCとして雇ったり、自分が育てたキャラクターを雇ってもらうシステムである。雇う方はしっかりと成長した強いキャラクターを仲間にすることができるし、雇ってもらう方もゲームをプレイしていない時間に、多少の経験値とゴールドが手に入る。

ドラクエファンなら「酒場で仲間を雇うシステム」と聞いて、すぐ思い出すドラクエ用語があるはずだ。そう「ルイーダの酒場」である。自分のキャラを預けて他の人に使ってもらうという、いかにもオンラインらしいシステムが、ドラクエ3から続くルイーダの酒場のイメージを利用することで、ドラクエの世界観を崩さない自然なシステムとして組み入れられているのである。

画像提供=筆者 ©SQUARE ENIX
サポート仲間との戦闘風景。従来のドラクエ式コマンドバトルと違い、戦闘フィールドを敵味方が自由に動くことができる。回復呪文や補助呪文が得意な旅芸人(左端)が敵から離れた位置から援護するという戦い方も可能なのだ。

生身のプレーヤーと遊ぶコンテンツは必須ではない

「でも、サポート仲間って弱いんじゃないの?」と思うかもしれない。だが心配は不要だ。回復や蘇生は早いし、範囲攻撃もそれなりに避けてくれる。少なくとも僧侶がザキばかりを連発するようなAIではない。ドラクエXは、ちゃんとしたサポート仲間さえ雇えば、メインストーリーはもちろん、ほとんどのコンテンツをひとりで遊び尽くすことができるような難易度に調整されている。

それでもせっかくオンラインなのだから、少しだけ生身の人とも遊んでみたいと思うこともあるだろう。そういう人に向けたコンテンツもしっかりと用意されている。

「同盟バトル」「邪神の宮殿」「アストルティア防衛軍」、そして去年の12月12日に実装されたばかりの最新コンテンツ「源世庫パニガルム」といったコンテンツでは、オートマッチングで気軽に他のプレーヤーと遊ぶことができる。これらのコンテンツでは、さまざまな景品が当たる「ふくびき券」や、さまざまな効果を持つアクセサリーや最新の武器といった、キャラクターを強くするアイテムなどを手に入れることができる。

画像提供=筆者 ©SQUARE ENIX
源世庫パニガルムでは、最大12人のプレイヤーとオートマッチングで遊ぶことができる。

ただし、手に入れる手段が他にもあるアイテムも多いので、必ずしもプレイしなければならないわけではないが、それほどプレーヤースキルを要求されないコンテンツも多いので、ゲームに慣れたら遊んでみるといい。