ドラクエXは他人と遊ばなくても十分に楽しめる

もちろん、もっとガッツリと他人と遊びたい人のためには、強大な敵と戦うエンドコンテンツも存在している。そう書くと、「やっぱりオンラインゲームだから、いつかは他人と遊ばなければならないか」と思うかもしれないが、心配はいらない。現在のエンドコンテンツは「聖守護者の闘戦記」となるが、僕はこのコンテンツをほとんどプレイしていない。しかしドラクエXを楽しめている。

確かに何度も倒すことで強いアクセサリーやドレスアップアイテムをもらえるが、決して冒険に必須というわけではない。ストーリーやさまざまなサブクエストを遊ぶ分には、エンドコンテンツで手に入れるアイテムがなくても大丈夫。痺れる戦闘をしたい人だけがプレイすればいいのである。

エンドコンテンツにノリで参加して、敵の技の把握や、最低限の動きなどが予習できなければ文句を言われるのかもしれない。しかし、エンドコンテンツなどの一部のイベントや、オートマッチングで操作せずに放置するなどの非常識なプレイさえしなければ、たたかれることはない。怖がらずにオンラインであることを楽しんでみよう。

ドラクエXは他人と遊ばなくても十分に楽しめる。冒険のために必須なコンテンツはサポート仲間の利用で存分に楽しめる。一方で他人と遊ぶ必要があるコンテンツは、見た目装備などの冒険に必須ではないアイテムが報酬になっている。

なお、報酬を抜きにしても一度は挑戦してみる価値はあると思う。エンドコンテンツのボスをフレンドたちと一緒に制限時間ギリギリで倒した時、他人とのつながりのあるオンラインならではの充足感を感じられるからだ。これは他人と遊ばなければ得られない爽快感だ。

「他人とのちょうどいい距離感」がある

ひとりで遊べば、これまでのドラクエとさほど違和感なくプレイできるし、友達やゲーム内のフレンドと遊べば、これまでのドラクエとは違った楽しみ方が発見できる。そのどちらにも対応できるのがドラクエXの魅力である。

他人と一緒に遊ぶことに、最初のうちこそ懸念を抱いてはいたものの、ドラクエというタイトルのおかげかピリピリしたガチゲーマーはほとんど見かけることはなく、ほんわかとした雰囲気が漂っている。

他のプレーヤーと遊べばそれはそれで楽しいし、かといってひとりで遊んでも他人の雰囲気を感じられて寂しくはない。そんな他人とのちょうどいい距離感をドラクエXというゲームは実現していた。

そんな距離感が心地よく、ドラクエXをプレイし続ける中で、なんとなく気づいたことがある。それはドラクエXというゲームは、今のゲームでありながら、遊び方としては昔の遊び方を踏襲しているのではないかということである。