【勉強(仕事)の合間にできる自律神経を整える方法】続き
(5)寝る前は1:2の深呼吸

自律神経を乱す大きな要因になるのが睡眠不足。

「睡眠は長さよりも質がポイント。勉強(仕事)中は交感神経が優位になるので、寝る直前まで勉強をしていると、睡眠の質が低下します。そんなときにしてほしいのが、寝る前の深呼吸。4秒ほどかけて鼻から吸ったら、8秒かけてゆっくり口から吐くというように、“1:2の長さで吸って吐く”を3分ほど繰り返してみましょう。副交感神経が働き始め、良質の睡眠を取ることができます。アスリートも実践する方法なんですよ」

(6)簡単な日記を書く

やる気が起きない、気が散って勉強がはかどらない、頭が重い、逃げ出したい……。そんな停滞期を解決するのが3行日記だ。書くのは「うまくいかなかったこと」「うまくいったこと」「明日の目標」の3項目。それぞれ1行ずつノートに書き留める。就寝前に書くことと手書きするのがポイントだ。

「自分の状況や体調などを客観視できるのが日記の利点。明日の目標まで書くことで、意識を良い方向へと導けます。手書きするのも重要で、文字の乱れは自律神経の乱れとイコール。ゆっくりと丁寧に書けば、気持ちが落ち着き、自律神経のバランスを整えられるんです。この3行日記をコツコツと毎日書き続ければ、努力を続けてきたことが目に見えるので自信にもなります」

(7)トラブルをイメージトレーニングしておく

人は想定外のことが起きると、頭が真っ白になりパニックを起こす。入試で手に負えない難問に出合ったときや、出題傾向がガラリと変わってしまったときがそれだ。交感神経の働きがピンと跳ね上がり、血圧や脈拍も急上昇。汗をかき、呼吸も浅くなり、自律神経はアクセル全開の暴走状態に陥る。こういう場面こそ、前述の1:2の呼吸法が役に立つ。

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「深呼吸をすることです。その際、ペンを握りしめる手を開いて上に向けるリラックスポーズをとれば、さらに効果的です」。

またパニックにならないためには、トラブルが起きることをイメージトレーニングしておくといいそうだ。

「『難問が出てきたら、途中まで解いて少しでも部分点を稼ごう』『出題形式が変わったら、時間配分を考え直そう』と、いくつかのトラブルと次にとる行動を考えておくことで、慌てずに済みます」

(文=上島寿子)
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