「これまで以上に外交努力を」と朝日社説

11月7日付の朝日新聞の社説は「韓国の大法院(最高裁)が、日本企業に賠償を命じた徴用工裁判の判決から3年が過ぎた」と書き出し、こう主張する。

「待ったなしの状況に日韓両政府は、これまで以上に外交努力を尽くさねばならない」

「日韓両政府は」と書くが、相変わらず、朝日社説は喧嘩両成敗が好きなようだ。沙鴎一歩はこれまで何度も訴えてきた。徴用工訴訟の問題はすべて韓国が間違っている。朝日社説は日韓請求権・経済協力協定(1965年)や歪んだ韓国司法の判断、そして文在寅大統領のやり口をどう考えているのだろうか。

朝日社説は「手続きとしては資産現金化のカウントダウンに入ったと指摘される。強制執行となると日本政府は報復措置をとる構えだ。そうなればさらなる関係悪化は避けられない」とも主張するが、日本が対抗の措置を取るのは当然である。外交の基本は自国の利益を守り、国益を得ることにある。その基本から判断しても対抗措置は欠かせない。黙っていたのでは、韓国の不正を許すことになる。

朝日社説は指摘する。

「判決後、韓国内で同種の提訴が相次いだが、最近は訴えが退けられる事例が目立つ。韓国では被害者らが損害を認識し、一定の時間が経てば請求権は消えるとされるためだ」

それでも2018年10月と11月の大法院判断は消えない。韓国政府が司法判断を超越する政治決断を下す必要がある。

間違っているのは日韓協定を無視した文在寅政権

朝日社説は「両政府ともこれまで、原告数の際限のない増加を警戒してきた。だが、新たな訴訟の可能性が低まったことを機に、政府間協議を活性化するべきだ」とも主張するが、訴訟の減少という現象が果たして戦後最悪の日韓関係改善する糸口になるのか。

さらに朝日社説は「韓国側では、いかに危機を回避するかをめぐり、実現可能性がある議論が出始めている」と指摘し、「例えば先月の国会委員会では与党の重鎮議員が、韓国政府による『代位弁済』に言及した。韓国政府が被告の日本企業に代わって原告に賠償金を支払い、その後に日本側に請求するという方策である」と書く。

だが、この代位弁済案は当初から水面下で検討されたが、日韓双方に認識のズレがあってなかなかまとまらなかった。その点に関し、朝日社説も「同種の一時的な肩代わり案は韓国政府内で検討されてきたが、正式な提案には至っていない」と認めている。

朝日社説は訴える。

「これらの案を含め、外交当局間で話し合い、知恵を絞れば、双方が妥協できる解決案を探すのは不可能ではあるまい」
「ただ、どんな妙案でも、韓国政府が原告側を粘り強く説得せねばならないし、また、その環境を整えるためにも日本政府が植民地支配という歴史の問題に謙虚な姿勢をとり続ける必要がある」

「双方が妥協できる解決案」と書くが、間違っているのは日韓請求権・経済協力協定を無視した韓国の文在寅政権だ。その意味で日本は被害者だ。被害者の日本がどうして妥協しなければならないのか。朝日社説の主張には納得できない。

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