「定期保険」と「終身保険」。これは、どういう意味でしょう?

——長年、老後のために積み立てしていたとしても、死亡保障が付くために保険料の一部がそちらの原資に回されるので、銀行預金のように満額戻ってくるとは限らないってことですね。他にもよく聞くけれども、意味が分からない言葉があります。「定期保険」と「終身保険」。これは、どういう意味でしょう?

【藤原FP】「定期保険」の定期は、多くの人が銀行でしている「定期預金」の定期と同じ。電車で「定期券」の定期も同じ。文字通り「期間が定まっている」という意味です。

保険で言えば、保険期間が決まっている保険。保険期間が10年ならば、その10年の間に死亡・高度障害状態になった場合に、死亡保険金または高度障害保険金を受け取ることができます。

契約時に決めた期間のみの保障を目的としているため、途中で解約しても解約返戻金がないいわゆる「掛け捨て型」が基本になります。ライフプランに合わせて一定期間の保障を準備したい方にはおすすめの保険です。

それに対して「終身保険」は一生涯保障が続く保険のことを呼ぶんですよ。将来の支払いに備えて保険料の一部を積み立て、運用しているため貯蓄性も備えているのが特徴です。

保険料を一生涯払い込み続ける「終身払い」と、一生涯分の保険料を一定期間内に払い込む「短期払い」があります。死亡保険金はいつ死亡しても必ず受け取ることができるため、葬儀費用やお墓代もしくは相続税の支払いなどの準備に適していると言われています。

——つまり、「定期保険」は保障機能に特化した「掛け捨て保険」であり、「養老保険」と「終身保険」は保障と貯蓄の両方の機能があるという理解でいいですか?

【藤原FP】はい、大まかにはその理解で間違いありません。ただし、今は各保険会社がいろいろと工夫して商品開発しているので、これらの基本形だけでは整理しきれないのが現状です。自分に合った保険に入っているかどうかを見極めることが大事ですよね。

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——ちょっとだけ保険について理解が深まった気がします。でも確かに大切なのは、「自分に合った保険」かどうか、それにつきますよね。それで、質問なんですが、テレビCMでも盛んに「保険の見直し」ということを耳にします。例えば、この年代は「この保険に入るべし!」とか、逆に「保険は必要ない」という指針のようなものは存在するでしょうか?

【藤原FP】そうですね、保険の見直しを考えるときは、まず「そもそも保険って何で入るのだろうか?」という素朴な疑問を抱くことから始めましょう。何のために入ると思いますか?

——そうだなぁ、やっぱり万一のことが起きて困ったときのために備えるためですか?

【藤原FP】そうですね、「困ったとき」のための保険ですよね。では、「困ったとき」ってどんなときですか?