ポイントカードがさっと出せない残念な財布

家計管理の状況は財布を見てもわかります。家計相談が終わり相談料をいただく際に、相談者の財布を見て、お金が貯まらない理由を改めて理解することも少なくありません。財布には、持ち主がお金に対してどのような意識をもっているかが表れます。

たとえば、お金が貯まらない人は、買い物をしてレジでおつりを受け取ったとき、レシートとお札をそのまま財布に入れてしまいがちです。レシートをくしゃくしゃにして小銭入れに入れてしまう人もいます。

反対にお金持ちの財布は、きれいに整理されお札が種類順に並んでいます。向きも同じです。きちんと整理された財布なら、いまいくら入っているか把握しやすいので、「知らない間にお金がなくなっていた!」ということも起こりません。

お金の貯まらない人の財布には、クレジットカードやポイントカードがあふれています。カード用の仕切りはいっぱいでお札のスペースにまで入り込んでいることもあります。ポイントカードは「いつか使うだろう」と持ち歩いているのですが、数が多いので会計のときに見つけられずに「もういいです」となってしまうことが多いのです。

クレジットカードは2枚まで、ポイントカードは3枚までなど、財布に入れる枚数のルールを決めておくと管理しやすくなります。レシートは毎日財布から出したいものです。それが無理なら1週間に一度は出して整理しましょう。それ以上貯めてしまうと、家計簿をつけるのも面倒になってしまいます。

年収が高い人ほどトイレ掃除を重視している

ここで興味深いデータを紹介します。メディプラス研究所・オフラボが全国の女性7万人を対象とした「ココロの体力測定」(2018年)からトイレの使い方意識とストレスの関連を調べたものです。

それによると、世帯年収800万円以上で低ストレスの女性ほど、トイレ掃除を重視していることがわかったのです。この調査では、厚生労働省のストレスチェックの基準と年収によって「世帯年収800万円以上×低ストレス」「世帯年収800万円以上×高ストレス」「世帯年収800万円未満」の3つのグループに分けて、トイレの使い方意識をまとめています。

「用を足すたびに少し掃除をする」「トイレ掃除は毎日行う」人の割合が最も多かったのは「世帯年収800万円以上×低ストレス」のグループだったのです。「世帯年収800万円以上×高ストレス」のグループも「世帯年収800万円未満」に比べると、掃除の意識が高いようです。この結果からも、「掃除」と「稼ぐ力」には何らかの関係がありそうです。

こまめに掃除や整理整頓をすることも、資産1億円に一歩近づく方法といえるでしょう。

(構成=向山 勇)
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