製品を販売した後に収益を上げるバンドリング戦略。ジェットエンジンや携帯電話など、多くの成功事例から競争優位を築く秘訣を解き明かす。

パソコンが苦戦しプリンター好調な理由

パソコンでは日本メーカーは苦戦している。しかし、周辺機器であるプリンターでは、キヤノン、セイコーエプソン、リコー、ブラザー工業などの日本勢が好調である。

デジタル技術だけでなく、多くのエンジニアの知恵と熟練を動員して、機械・材料系のアナログ技術を使いこなして品質向上を図るという日本の得意芸が生かせるからであろう。だが、それだけではない。機器販売後のサービス事業がうまく収益化できているからである。

このような戦略をバンドリング戦略と呼ぶ。流通段階での価格競争が激化しているために、機器販売だけで利益を上げることは難しくなっている。機器の購入後は顧客の指名買いが行われる消耗品販売では、価格競争の泥沼から抜け出ることができるのである。われわれの周囲を注意深く眺めてみると、上手なバンドリング戦略で収益を上げている企業が増えていることに気付く。