オシャレな真っ赤な外車に年100万円以上。でも使うのは週末のみ
月の支出の詳細を見ると、明らかにメタボ家計です。特に固定費の割合が多いです。
固定費とは住居費や通信費、生命保険料、教育費というような、毎月同じ金額が発生する支出のこと。クレジットカードの分割払いや、仕送り、小遣いといったものも固定費に該当します。支払いスパンは月に1度ということが多く、支出額を意識しなかったり、当たり前だと思いながら支払ってしまったりすることも多い「落とし穴」的な支出でもあります。
「固定費は減らせない」。そう思い込んでしまうことも多く、支出の削減を意識し始めた人は、固定費を聖域化し、先に変動費の節約からとりかかることがほとんどです。しかし、固定費の割合が多い家計は変動費の節約の努力が成果となって表れる金額が少ないので、「頑張っても効果が出ない」という状況に陥りやすいです。
そこで柿本さんの家計ではまず、固定費の見直しをすることにしました。
気になる固定費は、通信費(月1万9000円)、自動車関連費(月5万1000円)、小遣い(月10万3000円)、カード支払い(月1万5000円)。
突出しているのは自動車関連費です。その内訳は、月約5000円がガソリン代で、それ以外はローン返済。数年前に購入したイタリアブランドの赤い車を使う頻度は週1、2回。週末にお買い物に行く程度だそうです。家計簿上、住居費に含めている駐車場代を加えれば、車の維持費に計月7万円以上かかっていることになります。
さらにイレギュラー支出として自動車保険に10万円かけていますし、自動車税もあります。よって自動車関連費は軽く年100万円を超えます。乗車頻度、所有目的が支払っている金額に見合っているのかを検討する必要があると考えます。
自家用車を手放しカーシェアリングに移行する案が浮上
居住するマンションの駐車場には3台分のカーシェアリングのステーションがあります。考え方次第では、自家用車は所有せず、必要時に借りるという方法もありです。
また通信費は、和也さんは格安スマホを利用していますが、梢さんは子供にキッズケータイを持たせるために大手キャリアを利用しています。ここも考え方を柔軟にし、子供と一緒にスマホの利用ルールを作ったり、インターネットの制限をかけたりして、子供も梢さんも格安スマホに乗り換えると、かなり支払金額を下げられます。
小遣いは自営をする和也さんの交際費を含んでいるとのことでそのままでもよいと思えます。ただ、カード払いはリボルビング払いで支払額を一定にしているとはいえ、支払い期間が長期化しやすく利息がもったいない。同じ使うならプリペイドカードにチャージして使ったり、銀行口座から即時で金額が引き落とされるデビットカードなどを利用したりするほうが支出は一目瞭然です。両方ともクレジットカードブランドが付いているので、どのお店でも使いやすいのです。
これらをお伝えすると、梢さんは驚くべき速さで対応しました。