「というもの」「いたるところすべて」…なくてもいい言葉は多い
×悪い例
新型コロナウイルスというものは、人に感染する7番目のコロナウイルスです。世界中のいたるところすべてで、とても大きな被害が発生する状況が続いているのです。
○良い例
新型コロナウイルスは、人に感染する7番目のコロナウイルスです。世界中で大きな被害が出ています。
●新型コロナウイルスというものは→新型コロナウイルスは
「というもの」に実質的な意味はないので、削る。「という」の大半は削除しても意味が変わらない。
●世界中のいたるところすべてで→世界中で
「世界中」には、「いたるところすべて」の意味が含まれているため、類語の重複を避ける。
●とても大きな被害が発生する状況が続いているのです→大きな被害が出ています
まわりくどい表現をやめ、短く言い換える。
シンプルにできる「削りやすい言葉」6つ
53冊の著者の多くが、「削りやすい言葉」の候補として挙げているのが、次の6つです。
(2)主語………「私は」「彼が」など
(3)指示語……「その」「それは」「これは」など
(4)形容詞……「高い」「美しい」「楽しい」「嬉しい」など
(5)副詞………「とても」「非常に」「すごく」「かなり」など
(6)意味が重複する言葉
●まず最初→最初に
●思いがけないハプニング→ハプニング
●馬から落馬する→落馬する
●はっきり断言する→断言する
●余分な贅肉→贅肉など
一文を「60文字」以内に収めること
文章のプロは、例外なく「1文を短くする」ことの大切さを説いています。
では、「短く」とは、具体的に「何文字」を示すのでしょうか。
53冊の中には、「文字数の目安」を提示しているものもありました。その一部を紹介します。
●『ちびまる子ちゃんの作文教室』(貝田桃子)……40~60文字
●『仕事の「5力」』(白潟敏朗)……50文字
●『文章の書き方』(辰濃和男)……30~35文字
●『最新版 大学生のためのレポート・論文術』(小笠原喜康)……30文字以内(長くても40文字前後)
●『博報堂スピーチライターが教える5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』(ひきたよしあき)……40文字