考えるべき問題と、考えても仕方がない問題を見極めるのは、勉強に限らず、仕事や生活全般において使える方法です。
この簡単な仕分けをするだけで、効率的に思考の質を上げていけるでしょう。
「自分ならどうするか?」を常に問いかける
思考力を上げるには、「自己内対話」のスキルを身につけると効果的です。
自分のなかにもうひとりの自分を持っておき、ツッコミを入れたり、対話したりしながら考えるわけです。
「この考え方で本当にいいの?」
「ロジックが甘いんじゃない?」
「この10分間、思考が堂々巡りしていない?」
そんなふうにして、脳内で議論しながら思考を進めていく。わたしは、むかしから自己内対話の習慣があり、夢のなかで論敵(おそらく自分なのでしょう)と議論して、ぐったりして目を覚ますときもあるほどです。
また、小学生の頃から、いつも先生の話を「こう聞かれたらこう答えよう」と考えながら聞いていました。これも、ある種の自己内対話かもしれません。すると、すべてが「自分ごと」になっていくので、なにを聞かれても、すぐ反応して自分の考えをいえるようになりました。
よく授業や会議で発言を求められ、「えーっとですね……」と口ごもったり、黙り込んだりする人がいますが、わたしにはちょっと信じられません。なぜなら、「これを聞かれたらこう答える」と考えながら臨んでいない証拠であり、その場で起きていることが他人ごとになっているからです。
少なくとも、事前に準備をして臨めば、それなりの発言はできるはずではないでしょうか。
考えている人は、情報や知識をインプットする段階から、「自分ならどうするか?」を意識しているものです。
だからこそ、質のいいアウトプットができるのです。