アメリカが大きく揺れる

筆者がなぜ悲観的になったのか。

アメリカの大統領選挙は、筆者が少年のころから興味を持ち、これまで、ケネディ、ジョンソン、ニクソン、フォード、カーター、レーガン、ブッシュ(父親)、クリントン、ブッシュ、オバマ、トランプ各大統領を追ってきた。アメリカの大統領選挙は右と左が入れ替わるのが常であって、問題は右か左かではなく、「その振幅の大きさ」である。

振幅の大きさは何によって決まるか。筆者の考えでは、次のようになる。

新しくできた政権は、その前の政権が左寄りに強ければ、取って代わった政権はきわめて大きな右への移動となる。右寄りに強ければ、取って代わった政権は大きな左への移動になる。

それでは、そのような状況が最も強く現れるのは、どんな状況か。それは、立法、行政、司法の権限が集中する体制が築かれたときである。

おわかりの通り、行政の最高峰であるホワイトハウス、立法府である議会、法律をつかさどる司法権を一つの党が握ったときである。

最悪の結果

筆者の友人で、ウォール・ストリートで長年働くアメリカ人男性がジョージア州の上院議員選挙の結果を見て、「うん、これは嫌なことになった」と言った。そして続けた。「民主党のリベラルが好きにやるようになる。とんだ事態になると思う」。ウォール・ストリートはがっかりだと思う。

筆者も同感である。「一党独裁」は、チェック機能がよほど整っていないと、アメリカの場合は不正が起きたり、不適格な方向に流れたりする傾向にある。だから、筆者の友人は、この上院議員選挙は共和党に勝たせたかったのである。

アメリカは、「ねじれ」の状態が良いのである。

写真=iStock.com/pengpeng
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最後に。

上下両院合同会議は、この原稿を書いている時点でまだ続いている。これが1月20日の大統領就任式までにどう決着するかは、続報したいと思う。しかし、トランプはこれでいよいよ終わりが近づいた。今回の事件で「何もしなかった」ためにアメリカ国民に潰される。

日本の読者のみなさまにお伝えしたいのは、もう民主党政権の「トリプル・ブルー」を前提にして、これからの日本の対応を早急に考えねばならない、準備を進めなければならない、ということだ。

その中心は外交政策になると思う。尖閣・沖縄など、中国との戦いが始まる。

民主党は伝統的に外交政策において軸足がないといわれる。それゆえフレキシブルなようにも見えるが、外交交渉で大切な大枠を決めるところで壁にぶつかることが多い。実際のところは、外交より内政に注意を向ける政党で、外国との交渉は苦手なのである。

相手側から見れば、交渉はやりにくい。

日本は、自分たちの軸足を固め、明確な目的とビジョンを持って事に当たらないと振り回されることになる。他力本願では事態は動かない。日本の政治・外交の本当の力が試される局面がやってくる。

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