「安倍前首相の説明に納得できない」は77.4%

それにもかかわらず不信任決議案を出さなかった。その理由は明白だ。不信任を提出すれば、菅氏が衆院解散に打って出る可能性がある。今の内閣支持率、および野党の支持率をみれば衆院解散すれば自民党は有利なのは目に見えている。野党側はハプニング的に衆院解散となるのを恐れて不信任決議案の提出を控えたのではないか。

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菅氏は「コロナ対策に全力を挙げる」と宣言している手前、解散を自重しているが、単純に勝敗を考えたら解散したいのが本音。不信任案は「ならば国民に信を問おう」と、格好の口実となる。野党側はそのことを知っているから、尻込みしたと言われても仕方がない。

12月6日、共同通信社が公表した世論調査によると「安倍前首相の説明に納得できるか」との問いに「できる」は14.7%、「できない」は77.4%にのぼった。「桜を見る会」についての今後の展開は世論を受けて「政治」がどう対応するかにかかっている。

この調査では菅内閣の支持率は50.3%。前月よりも12.7ポイントも下がっている。コロナ対応での迷走による部分もあるが、「桜を見る会」の問題も影響しているのは間違いない。菅氏としては、政権を安定的に運営するためにも、「桜」を軽視するわけにはいかないのだ。

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