売上は好調、それでも7月にリニューアル

——どのPB商品もデザイン刷新で売り上げ好調だったのですね。

新型コロナウイルスの影響があるので判断しづらいところがあるのですが、商品カテゴリごとにNB(ナショナルブランド)とPBを比べると、売上が伸びているカテゴリではPBのほうが伸びが大きく、減少しているカテゴリではPBのほうが減少率が小さいという結果が出ています。

——売上好調だったにもかかわらず、早くもリニューアルを決めたのはなぜですか。

刷新した商品が増えたところで、「わかりにくい」という声が目立つようになりました。デザートやベーカリーとは状況が違うと感じ、振り切りすぎた部分を戻していくことにしたのです。

新しいパッケージデザインは、家やオフィスでお使いいただく時に、ほっこりした幸せ感を訴求するものです。その点は変えずに、店頭でもわかりやすくお選びいただけるようにしていきます。「わかりやすいけど、コンビニらしくないね」と言われることを目指しています。

——佐藤オオキさんは、デザインの修正についてどんな反応でしたか。

コンビニが「便利な存在であるべき」という認識では、佐藤オオキさんとも相違はありません。お店に来てくださったお客さまが、商品を見つけられずに帰ってしまうのはよくない。その前提を共有したうえでのチャレンジです。

私がライブ番組に出た時にも、オオキさんに「せっかくここまで注目していただいたのだから、良いものに進化させていきましょうね」と申し上げました。オオキさんも「そうですね」とおっしゃっています。あとは私たちが目指したものを保ったまま、お客様の声にどう合わせていくかです。

画像提供=ローソン
現行品の「納豆」と、7月に発売する「納豆」の修正デザイン案
画像提供=ローソン
現行品の「豆腐 3個入り 絹」と、7月に発売する「豆腐 3個入り 絹」の修正デザイン案

「無印に寄せた」ことはまったくない

——先日、無印良品との業務提携を発表されました。SNSでは「新しいパッケージデザインは無印良品に寄せたのではないか」という意見も見かけました。

「デザインを寄せた」ということはまったくありません。これまで無印良品の金井政明会長や松﨑曉社長とは、「ローソンはコンビニと総称されるところから抜け出ていきたい、人に優しくて地球に優しい存在を目指したい」と話してきました。その過程で、同じ方向を向いていることから、一緒にやってみようとなったのです。