洋書1800冊読破の小学生は「0歳からディズニー教材」三昧
ところが、せっかく英語が話せるようになっても、保育園にも近所にも話し相手はいない。そこで、街中で出会う外国人に話しかけるようになったのが3歳の頃。出会いを求めて観光地に出向くようにもなったという。
「当初は、拓土の好きな食虫植物の話などを英語で話していたのですが、せっかく観光で来られた方の貴重な時間をそんな話題で潰してしまうのは恐縮で。それなら、この場所の説明ができたら海外の方も喜んでくれるのでは? と、英語ガイドを始めました」
一緒に英語版のパンフレットを読んだり、英語音声のガイドを聞いたり、実際にガイドをしている人にノウハウを聞きに行ったりと、親子で楽しみながら勉強したという。
「英語力を伸ばすために意識したことは、拓土が興味を持つ世界に英語を連れてくる、ということです。映画の『ナイト ミュージアム2』にはまったときは、登場人物の一人、リンカーンに興味を持ちました。16代目ということは1代目は誰? と。そこで、歴代アメリカ大統領が紹介されている洋書を数冊買って、目につくところに置いておきました」
『ナイト ミュージアム2』には、大西洋を単独横断したアメリア・イアハートやアメリカ先住民のサカジャウィアなどが登場するが、興味の枝葉を広げるきっかけになったそうだ。
オバマ前アメリカ大統領が広島に来たのをきっかけに偉人のスピーチにもはまる。キング牧師やスティーブ・ジョブズ、マララさんのスピーチを聞きまくったとか。興味の連鎖で揃えた洋書の数は、今や1800冊を超える。
小4年で英検準1級を取得。この年の夏には、初めての海外旅行を1人で経験した。アメリカの知人宅に約1カ月。地元で散髪したり、スポーツキャンプに参加したり。コーチや友達から、「本当に日本から出たことないのか」と驚かれたという。
また、小5ではTOEFLJunior®Standard 875点(900点満点)を取得し、成績上位者としてETSより賞状を授与された。将来の夢は作家。「Wayside School」シリーズで知られる児童書作家のルイス・サッカーのファンだが、『キングダム』や『ONEPIECE』など日本の漫画も好き。個性派作家の誕生も近い。