税関申告書、健康証明書…必要なものは7種類にも
それからおもむろに食事。ほとんど食欲なしなのだが、ジュース、ヨーグルト、コーヒーだけは定番として食べ、飲んだ。妻も口に入れたのは私と同じもの、パン類をほとんど残した。食べ終わるとすぐ荷造りに取りかかる。廊下にすべての荷物を運び出せたのは、10時近かっただろうか。前日、一部の荷造りをしておいたため、時間を短縮できたのだった。私たちの出発時間は10時45分と書かれてあった。下船口の場所は4番デッキ、私たちの部屋から一番近いエレベーターで4階に降りればいいのだ。時間になれば船内放送で呼び出される、それまでの待機。
前日深夜届けられた書類(フロントは深夜届けたと言っていた)は、税関申告書、健康証明書、上陸許可証、健康カード、それに荷物につけるタグだった。健康証明書は提出書類として必要事項を書き込まなければならない、税関申告書も同様。これらに加えて携帯しているIDカード、パスポートをすぐ出せるようにしておかなければならない。ここで上陸許可証、健康カードについて少し詳しく記しておきたい。上陸許可証の正式名称はこうである。
「陰性」を証明し、日常生活を保証する
令和2年2月20日
氏名 TSUYOSHI KOYANAGI/
ウイルス検査結果判明日 2020/2/16 検査結果 陰性/negative
上記の者は、2月3日に横浜港に寄港したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」において、新型コロナウイルスの感染者が確認された令和2年2月5日午前7時より自室で14日間の健康観察期間を経過し、ウイルス検査で陰性が確認されました。また、下船時にも発熱等の症状がなかったことから、新型コロナウイルスに感染しているおそれがないことが明らかである旨の検疫所長の確認を受け、検疫法第5条第1号に基づき本邦に上陸を許可された者であることを証明します。なお、上陸後は、日常の生活に戻ることができます。
横浜検疫所長 北澤潤
この書類は各人に配布される。前にも書いたが新型コロナウイルスが陰性であることと日常生活を保証されたものだ。しかしこの許可証には健康カードなる書類が付いている。