独自のマラソン感覚「設楽悠太」をご存じか

埼玉県出身の設楽は双子の兄・啓太の影響を受けて小学校6年時に競技を開始すると、兄の背中を追いかけてきた。東洋大学では箱根駅伝に4年連続で出場して、3度の区間賞を獲得。大卒後、兄と別々のチームに進み、設楽悠太のポテンシャルが爆発する。

2015年北京世界選手権と2016年リオ五輪は1万mに出場。2017年2月の東京で初マラソンに挑み、関係者を驚かせる激走を見せている。

日本記録を上回るような“高速レース”を自ら仕掛けたのだ。ペースメーカーの力を借りることなく、中間点を1時間1分55秒で通過。終盤はペースダウンしたが、2時間9分27秒でフィニッシュした。

そして、翌年(2018年)の東京マラソンで「設楽悠太」の名前が広く知れ渡ることになる。16年ぶりに日本記録を更新する2時間6分11秒をマーク。日本実業団連合のマラソン特別強化策「プロジェクト・エクシード」の報奨金1億円も手にした。独自ともいえるマラソン練習も話題になった。

ナイキ「エア ズーム アルファフライ ネクスト%」を履く可能性大

「僕のなかではこれが限界だったので、課題も反省点もないですね。日本では40kmをベースにマラソン練習をする選手が多いですけど、僕は30~35kmで十分です。最近の選手は走り込みが足らないという意見を聞きますけど、そんな時代ではありません。いいシューズを選び、効率よく練習することがマラソンで結果を残すための近道だと思っています」

写真提供=ナイキ

設楽はマラソンの2週間前までハーフマラソンなどのレースに数多く出場。その合間に30kmほどの距離走を入れて仕上げていくスタイルだ。そして、そんな設楽の走りを支えるているのがナイキの厚底シューズだ。

初マラソンの東京(2017年)はナイキの薄底タイプだったが、その後は歴代の厚底シューズを愛用。2年前の東京では『ズーム ヴェイパーフライ 4%』で日本記録(当時)を打ち立てている。3回目となる東京では、最新モデルとなる『エア ズーム アルファフライ ネクスト%』を履く可能性が高い。