▼通信費、食費、教育費……家計「節約」の秘策は?

節約前に家計を「見える化」

私は多くの家庭で節約が必須だと考える。今行う貯金は子の学費など目的がある。老後のために備えたいならさらに節約が必要だからだ。またこのところ物価がじわじわ上がっている。消費税増税以外にも、増税時のセット値上げや「お値段そのままで容量控えめ」といった実質値上げも多くみられる。

節約を考える前にやるべきことがある。それは家計の「見える化」だ。家計簿アプリの進化でスマホがあれば簡単に記録できるようになっている。アプリに銀行、クレジットカード、ECサイト、電子マネーの4つを登録しておけば、お金の出入りはほぼ自動で記録される。残るは現金での買い物だが、これもレシートをその場でスマホのカメラで撮影すれば、読み取ってくれる。自動販売機で飲み物を現金で買った場合など、レシートがない支出もすぐスマホで入力すればいい。

家計簿アプリは数多くあるが、口座との連携機能があるものを選びたい。「家計簿Zaim」「Money ForwardME」「LINE家計簿」の使い勝手がいい。「Moneytree」「Dr.Wallet」もお勧めだ。この5つの中から自分に合うものを選ぶといいだろう。

家計の見える化ができると、利用頻度が下がっているのにお金を払い続けている支出、割高な支出、ムダ遣いの多い項目が見つかる。たとえば、ドラマや映画はネットフリックスやアマゾンプライムビデオで視聴しているのに、衛星放送の契約を続けている場合などだ。解約するだけで老後の貯蓄原資が年数万円手に入る。格安スマホも機能が充実し、今が見直しの好機だ。

もし衛星放送で最新の映画を満喫している人なら元が取れているのだから、無理に解約する必要はない。違うところで削ろう。満足度を下げずに節約できるものを探すことが大切だ。

(文=向山 勇)
関連記事
タワマン「年収10倍住宅ローン」の末路
欧米で老後2000万不足が起こらない理由
再雇用の63歳"ローン1000万貯金ゼロ"の崖っ淵
1億貯めた女性が実践している小さな習慣5つ
FPうなる完璧家計「家族4人で出費は月10万」