日本に甘えることに慣れている韓国
しかし相手は駄々っ子で、しかも慰安婦問題などの歴史認識で日本に甘えることに慣れている韓国だ。今後の交渉も慎重に進める必要がある。
まず日本政府は韓国大法院(最高裁)が昨年10月に日本企業に賠償を命じ、日韓関係の悪化の発端となった元徴用工訴訟問題の解決に全力を傾けるべきである。日本政府は「1965年の日韓請求権・経済協力協定で賠償問題は解決済み」との立場を取り、日本と韓国の対立が続いている。この問題を外交手腕で解決し、日韓関係全体の改善へとつなげていくことが求められる。
12月下旬には中国の四川省成都で日中韓首脳会談が開かれる。安倍晋三首相と文大統領の首脳会談を実施し、日韓関係の改善の新たな基盤を作る絶好のチャンスだ。日韓首脳会談を、日米韓に対抗する中国に見せつける効果もあるだろう。
日韓関係の解決はこれからが正念場となる
「日米韓3か国の防衛協力が傷つく事態はひとまず回避されたが、日韓間の懸案解決はこれからである。対話を重ね、信頼関係を回復することができるか。楽観は禁物だ」
11月23日付の読売新聞の社説の書き出しである。読売社説が指摘するように日韓関係は一時的に深刻化を避けられただけで、これからが正念場なのである。
続けて読売社説は主張する。
「失効した場合、東アジアでの米軍の影響力低下を目指す北朝鮮と中国を利することになる。韓国の文在寅政権は、その重大性を認識すべきである」
日米韓国の関係が不安定になって喜ぶのは、北朝鮮と中国、それにロシアだ。その意味で日韓関係は大切なのである。
「日米両国は引き続き、韓国が東アジアの厳しい安全保障環境を踏まえて適切な対応をとるよう、促していかねばならない」
読売社説が主張するように、韓国には日本とアメリカの監視の目が必要だろう。