尾畠春夫という生き方とは

2年前に起きた熊本地震で、尾畠さんとともにボランティア活動をした深作光輝ヘスス氏は、尾畠さんが「(ボランティアを)やらせていただきます」「(若い相手に向かって)ご指導ご鞭撻ください」と平身低頭して発する言葉に感銘を受けたという。

「被災地は肉体的にも精神的にもギリギリのところまで追い詰められます。ある社会協議会の職員は、自らが被災者であり、父を亡くしたにもかかわらず、『支援者』でもありました。父の葬儀のために一日休んだのみで3カ月無休の勤務を続けていました。それが被災地の現実なのです。

一日の作業を終えたあとで、尾畠さんが、その日壊れた機材を修理し、ハンマーなどのメンテナンスを終え、整理整頓し、何もやることがなくなったことを確認したあとで、スタッフに『明日もやらせていただきます』『ご指導ご鞭撻ください』と深々とお辞儀をする姿を、疲れ果てて休んでいた私たちボランティアは何度も目にしました。

被災者、そして若いボランティアたちは、慣れない生活、業務、被災地の現実に直面しながらも、尾畠さんのひたむきな支援の姿勢、そして何も文句を言わずにできることをまっとうしようとする後ろ姿に勇気づけられるのです。『尾畠春夫』という生き方そのものが、他者の力になっていくのだと信じています」

(写真=深作光輝ヘスス、プレジデント編集部)
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