「でも、せっかく問題集を買っても“使い方”を間違えている人が多いのです。一通り解いて答え合わせをして、そこで満足している。これはその時点の実力を測定しているにすぎません。そうではなく、特に間違えた問題に着目し、なぜ間違えたのかを把握。正しく答えられるようになるまで何度も何度も同じ問題をこなすことが大切です。時間をおいて再トライしたときに、スムーズに正解できるようになって初めて、実力がついたと言えるでしょう。ただ解くだけではなく、積極的に関わることが大事です」
TOEICの出題にある程度のパターンがあることはよく知られている。500点台の人はTOEICの問題形式に慣れていないというケースも多々。公式問題集は、その勘所を養うためにも、最低3度はトライする必要があると高橋氏は語る。
「特に文法問題などは、出題パターンが決まっていて、単語が変わる程度。そのため、問題集をやり込んでいれば、600点を超えるのはさほど難しいことではないんです」
間違えがちな問題は、正解文を書き出してみたり、声に出して読んでみたりして、パターンを覚えること。また、間違えた問題をあやふやなまま放置しないために、答え合わせの際に解説をしっかり理解するのも重要だ。もし理解できなければ、中学、高校の参考書に立ち返りたい。
2016年5月より導入された新形式問題対応の公式問題集。「間違えた問題、適当に答えた問題を見直して、正解が瞬時に浮かんでくるまで繰り返しましょう」。
(写真左)国際ビジネスコミュニケーション協会、2800円+税
【いまのうちに基礎固め】
解説と練習問題がワンセットで見開き2ページに。「英語の文型がきちんととれない人向けの一冊。正確に英文解釈ができないと、読解力が伸び悩む原因にもなります」。
(写真中)武藤一也著、学研プラス、1100円+税
【“TOEICあるある”が満載】
パートごとに、問題の傾向や攻略法を解説。同シリーズで単語や文法、読解も。「聞き取りのコツや、テストで狙われるポイントがわかりやすく解説されています」。
(写真右)関 正生著、KADOKAWA、1700円+税