もう1つ、伝えたいことを相手にきちんと理解してもらうために大事なことは、相手の知識のレベルを的確に推察し、それに合った話し方の工夫をすることです。
人は、自分の知っていることは相手も知っているという自分勝手な思い込みをしがちです。相手のキャリアや経験からこういうことは知らないだろうな、これは知っているはず、というように相手の知識の状態を意識的に考えることで、独りよがりな説明から、相手が理解しやすい説明をすることができるようになるはずです。
慶應義塾大学環境情報学部教授
認知科学を中心に研究者や教育実践者などが理論・知識・経験をシェアする「学びを考えるコミュニティ」ABLE(http://cogpsy.sfc.keio.ac.jp/imailab/)主宰。