副業で稼げる人になる第一歩
恵まれた条件の副業を見つけるにはどうすればいいか。
それにはまず現在の仕事を通じて能力と専門性を磨き上げ、自分の売り物をつくることだ。今の仕事で専門性や能力を向上できないとしたら、自身の仕事への取り組み方が安易か、仕事が単なる労務の提供レベルにあるということになる。
どんな仕事に就いていても、その仕事について書籍が書けたり、マニュアルを作れたり、さらには自分の仕事について講演できるレベルになるまで取り組めば、専門性は必ず高められる。誰にでもできる仕事であっても、誰にも真似できない仕事に高度化すればいい。
サラリーパーソンが稼げる副業と出合うには
次に副業の依頼主を探す方法だが、給与所得者なら中小企業やベンチャー企業の経営者の知り合いを増やしていくことだ。彼らに出会う方法としては、経営者向けのセミナーや研修会、講演会に参加し、参加した経営者と面識をつくるようにしたい。成長途中にある企業では人材が不足し、社内制度の整備が遅れていることがよくある。また経理や財務、総務といった内勤部門にはエキスパートがおらず、不都合を感じている法人もある。組織営業ができていない企業では、営業マニュアルが整備されておらず、新人営業パーソンの育成に苦労している。
出会った経営者が抱えている課題を解決するために、自分は何ができるかを考え、それを副業として支援できることを提案し、当初は就業後や週末にアルバイトとして働いてみればいい。互いに相性が良ければ、長く付き合える。
その人がどんな副業に就くかを見れば、これまでどのように仕事をしてきたかが明らかになる。収入を得るためにしかたなく働いてきた人には、しかたのない副業にしか出合えない。主体的に仕事に取り組み、専門性と独自性を磨いてきた人なら、請われる仕事に出合えるはずだ。出合った副業は、定年退職後にどう生きていくかをも決定づける。その人の価値を測るには、どんな副業を選んだかを見ればわかる。現役時代に出合った副業が、定年退職後の本業になる可能性を秘めていることを、多くの人たちは気付いていない。