向き合わないほうがいいこともある

これまで、自己肯定の大切さと、その方法について大切なトピックスをご紹介してきました。心にも体にも、幼少から引き起こした無数の抑圧があること。それに気づき、肯定してあげることで消えるということ。ネガティブ感情も、疲れも貪りもすべて同じ。今そこにそれがあることを認めてあげることで、自己肯定が起こり、楽になれるというお話をしてきました。

でも、頭でそれが分かっていても、心ではなかなか肯定することができなかったり、最初のうちはできていたのに、いつの間にかまた元通り否定づくしになっていたり、あるいは自分と向き合うと余計につらくなって、ネガティブが倍増してしまったり……。

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どんな分野でも、理想と現実との間にはギャップはつきものです。

そんなときは、心ではなく、身体感覚とだけ向き合うこと。

そしてさらに加えるならば、もし自分と向き合うのがどうしてもつらい場合は、「今向き合う必要のないこともある」ということを覚えておいてください。

未熟な私たちには、今すぐには手に負えないものがたくさんあるのです。肯定力が育っていないと、まだまだ肯定しきれないことがたくさんあるのです。

でも、少しずつ自分の気持ちや身体感覚を肯定することが上手になり、肯定力が高まってきたら、いつの日かそんな等身大の自分と真正面から向き合い、そのまま肯定してあげられるときが来ます。必ず来ます。

綿本 彰(わたもと・あきら)
日本ヨーガ瞑想協会会長。綿本ヨーガスタジオ主宰。
2003年、「綿本パワーヨガスタジオ」をオープン。同スタジオにてヨーガの指導、指導者の育成にあたっている。
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