キャッシュレス派は現金派よりも貯蓄残高が多かった

クレジットカード会社大手JCBが、全国の20歳から69歳の男女を対象に行った「キャッシュレスとデビットカード利用意向に関する実態調査2017」によると、キャッシュレス派の平均年間貯蓄増加額(以下、増加額)は51.8万円で、現金派の30.5万円より約1.7倍も高かった。

とくにキャッシュレスで貯蓄を増やしているのは男性だ。キャッシュレス派の男性の貯蓄増加額は57.2万円だったが、現金派は26.7万円で、2倍以上の差がついた。このデータをみると、貯蓄のできる男性ほどキャッシュレス派だといえる。

2017年と16年の調査結果を比べても、キャッシュレス派の優位は確かなようだ。キャッシュレス派の貯蓄額は47.0万円→51.8万円と増加傾向にあるのに対し、現金派は35.5万円→30.5万円と減少している。

▼キャッシュレス派はお得情報に敏感でお金管理に厳格

さらに、お金に関する意識や行動について質問したところ、以下の3項目で現金派よりキャッシュレス派の回答のほうが多かった。

「ポイントやクーポンを活用することが好き」(キャッシュレス派91.4%、現金派73.7%)「個人型確定拠出年金(iDeCo)に関心がある」(キャッシュレス派27.0%、現金派10.6%)「家計簿などで、家計の見える化をしている」(キャッシュレス派33.5%、現金派24.9%)

キャッシュレス派のほうが、お得な情報に敏感で、お金の管理をしっかりとしている傾向があるようなのだ。

つまり、貯蓄を増やせるかどうかと決済方法の違いには、あまり関係がないということだろう。肝心なのは、家計管理をきちんと行うことだ。決済方法は自分のニーズや価値観で選択すればいい。

ちなみに、キャッシュレス派が増えてきたためか、最近は「ミニ財布」にも人気が集まっているようだ。各ブランドもミニ財布のラインアップを取りそろえるようになっている。ハンドバッグも小ぶりなデザインが増えている印象がある。長財布をやめて、ミニ財布に乗り換える人が増えているからかもしれない。