そこで、疲れが取れにくい方のために、就寝時の簡単なリラクゼーション方法を、次にご紹介します。

(1)就寝時、ベッドの中で口角を上げる
(2)「ニコッ」と笑ってから眠りにつく

この2つの手順を踏むだけで、脳はリラックスして、翌朝、スッキリと目覚めることができます。お金も時間もかからない簡単な方法なので、是非、試してみてください。

ストレスが溜まると、体に力が入りやすく、呼吸も浅くなりがちです。このような状態のとき、体中の筋肉は緊張しているので、血行が滞り、疲れが溜まりやすくなります。そこで、心身の疲れを取るためにも、「漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)」で、体を緩めて心をリラックスしていきましょう。

漸進的筋弛緩法の簡易的なやり方は、次の通りです。

(1)疲れている体の一部分の筋肉を、20秒間、ぎゅっと力を入れて緊張させる
(2)20秒後、力を入れた筋肉を緩める

たとえば、肩がこっていると感じたときは、両肩を引き上げて20秒間ぎゅっと力を入れます。そして、20秒後、両肩の力を抜いて肩を落とし、筋肉を緩めます。漸進的筋弛緩法は、場所を選ばずに、どこでもできるので、急に疲れや不安、緊張を感じたときに行ってください。

『発達障がいの「子どもの気持ち」に寄り添う育て方』162ページより

簡単なリラクゼーション法ではありますが、数秒で疲れが取れて、心身もリラックスできるので、おすすめの方法です。

西脇俊二(にしわき・しゅんじ)
精神科医。ハタイクリニック院長。精神保健指定医。金沢大学薬学部非常勤講師。弘前大学医学部卒業。国立国際医療センター精神科勤務、国立秩父学園医務課医長などを経て、2009年から東京都目黒区のハタイクリニック院長に就任。テレビドラマの医事監修を担当。専門分野は、精神医学、発達障がい全般のほか、がん、代替医療。著書に『アスペルガー症候群の「そうだったんだ!」が分かる本』『アスペルガー症候群 家族の上手な暮らし方入門』(宝島社)などがある。
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